海外生活☆日誌

ドイツでの暮らしや旅行、博物館・美術館来訪記録です

シルン美術館~Lyonel Feininger展~

フランクフルトの代表的な美術館、シルン美術館へ(23.11.23)

11月も末に差し掛かると、朝晩に氷点下を切ることも珍しくなくなってきた。

そんな寒空の下、フランクフルトの最も繁華なエリアに位置する、「シルン美術館(Schirn Kunsthalle)」で現在行われている「Lyonel Feininger」展へ行った来た。

 

以前から、街中や駅で見かける、自画像が大写しになっているポスターが気にかかっていた。

さっそく、チケットコーナーで大人一人分のチケット(12€)を購入し、二階にある展示会場へ。常設展は別途料金がかかるようなので、今回は特別展だけの見学だった。

会場にはたくさんの人が来場しており、決して広くはない展示スペースに、老若男女問わずたくさんの人が押し寄せていた。

 

リオネル・ファイニンガー展の感想

元々リオネル・ファイニンガーのことは何も知らず、作品を観るのは今回が初めてだった。日本での知名度は低いようだが、会場にはたくさんの人がひしめいていた。

ニューヨーク出身のドイツ系アメリカ人で、音楽を学ぶためにドイツへ渡り、後に美術に関心を寄せるようになったという。

新聞に掲載されたカリカチュア(風刺画)は、その内容に関わらず、どこかおしゃれでスタイリッシュな印象を受ける。まるで本の挿絵のような、物語性のある絵の構図が印象的だった。

パリに渡った後の、キュビズムに影響を受けた作品、特に大聖堂をモチーフにした作品は、プリズムを通してみたかのように、光や透明感に満ちていた。

ファイニンガーは、同じモチーフをデッサンや木版画など、様々な手法で何度も描き、頭の中でプリズムを通してみたかのように再構成し、対象を描いていたという。

展覧会では、カリカチュアや絵画だけでなく、彼の制作した木彫りの玩具や写真(彼はフォトグラファーでもあった)なども展示されており、彼の制作活動全般をうかがい知ることができた。

晩年の、家族だけに向けて制作された絵画を見ていると、製作者はよい晩年を過ごしたのだろうと想像することができた。

 

次はどこへ行こう

今回の展示会訪問で、自分にとっては未知の、素敵な画家の存在を知ることができただけでなく、ドイツの人々の芸術への関心の高さに触れることができた。

 

フランクフルトにはまだまだたくさんのミュージアムがある。

目標は、滞在中にすべて訪問することだ。